アマダは、自社製の高出力発振器を搭載したファイバーレーザー加工機「ENSIS-3015AJ (9kW・6kW)を開発した。レーザービームの制御技術によって薄板から最大25mm厚の鋼板まで幅広く加工できるとする。価格は出力9kWのタイプが1億5000万円、同6kWタイプが1億2500万円。発売は、2018年6月1日の予定だ。

図1 ファイバーレーザー加工機「ENSIS-3015AJ」
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図1 ファイバーレーザー加工機「ENSIS-3015AJ」
写真は出力9kWの発振器を搭載したタイプ。
図2 加工サンプル
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図2 加工サンプル
板厚25mmの圧延鋼材(SS400)を加工したもの。

 新製品は、発振器の出力を従来の3kWから6kW・9kWに高めた上で、同社独自のレーザービーム制御技術「ENSISテクノロジー」を進化させた。具体的には「オートコリメーション機構」の追加によって、ビームのスポット径を変えられるようになった。従来のENSISはビームのモード(出力分布)を変えることで幅広い板厚に対応できるとしていた。

 新製品では、これに加えてレーザーのスポット径も変えられるようになった。加工に有効な集光領域が拡大し、「従来のENSISは、どちらかというと薄板の高速加工に向いていた。新しいENSISは、中厚板の高生産性加工にも対応。薄板から厚板まで全加工領域で高速安定加工を実現できる」(同社)。例えば板厚16mmの軟鋼を加工した場合、出力4kWの同社製ファイバーレーザー加工機と比べると、新製品(出力9kW)では加工速度は約2.4倍になるという。

図3 レーザービームのスポット径を制御するオートコリメーション機構
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図3 レーザービームのスポット径を制御するオートコリメーション機構

 加えて、アシストガスとして窒素を吹きつけながら加工(クリーンカット)する際に、ガス消費量を大幅に削減できる「クリーンファストカット(CFC)」機能を開発した。ステンレス鋼を加工する際などに、切断面に酸化皮膜が生じるのを防ぐためにクリーンカットが用いられるが、窒素ガスがランニングコストの大きな課題だった。CFCはガスを吹き付けるノズルの改良によってガス流れを制御。これにより消費量の大幅な抑制を実現できるとしている。加えて、フィルターを介することで大気中の酸素を低減させてアシストガスとする「イージーファストカット(EZFC)」も搭載した。