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 デンソーは2018年5月15日、トラックやバスなど商用車向けに運転者の状態を監視するシステム「ドライバーステータスモニター(DSM)」を発売した(図1)。後付けのアフター品として実現したのが特徴だ。2014年から完成トラック・バスメーカーに納入を進めている従来品を改良し、カメラでの検知能力を高めて安全性を向上した。乗り換えまでの期間が長い大型車両を中心に訴求を狙う。製品価格は約8万円。取り付け工賃を含んで約10万円となる。年間5000個の販売を目指す。

図1 デモ画面、運転者の顔の向きや目の開き度合いを検知
図1 デモ画面、運転者の顔の向きや目の開き度合いを検知
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 「前方にも注意を払って下さい」「休憩を取りましょう」――。運転者が2秒ほど脇見を続けると、DSMが警告音と共に呼びかけを始める。検知できるのは、上下左右の顔の動きと目の開き度合いだ。顔の位置から、運転者が正しい姿勢を維持しているか判別可能。脇見運転や居眠り運転の防止に貢献できる。

 完成車向けに納入する従来品は、左右の顔の動きと目の開き度合にのみ対応していた。「運転中にスマートフォン(スマホ)を操作する運転者が増えたため、上下の顔の動きにも対応させる必要があった」(デンソーの開発担当者)。さらに新型のアフター品では、眼鏡やサングラス、マスクなどを着用していても検知できるようにした。透過率12.5%の暗いレンズでも認識可能とする。

 カメラの性能は従来品と変えていない。約30万画素の近赤外線カメラを搭載している。変えたのは認識方式。顔の輪郭と口や目の位置を62個の特徴点から見つけ出す。従来品では、運転者の鼻の穴を中心に、周囲の目や輪郭を探していた。検知に時間がかかるため、運転者の顔の動きに認識が追い付かない課題が存在していた。