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 英会話教室などの運営を手掛けるNOVAホールディングスは、英会話事業の基幹系システムのインフラを刷新し、自社で運用していたオンプレミスのサーバーを全て日本IBMのクラウドサービス「IBM Cloud」に移行した。サーバーの移行と同時に、データベース(DB)ソフトの移行も実施。日本オラクルの「Oracle Database」から日本ティ―マックスソフトの「Tibero RDBMS」にリプレースした。

 2017年4月に移行を実施し、「1年たった現在でも問題なく稼働し、移行前に比べ運用負担は大きく低減している」とNOVAホールディングスの村瀬英祐 取締役 システム本部長は話す。

 NOVAの基幹系システムは、英会話教室の顧客情報や契約情報、講師や講座、受講予約の管理などを担っている。「英会話事業の中核を支えるシステムだ」とNOVAの村瀬 取締役は話す。5年ほど前に、以前から利用していたアプリケーションを流用する形で開発した自社開発のシステムだ。

 アプリケーション開発にはJavaを、DBは「Oracle Database 10g」を利用していた。ハードウエアの運用も自社で手掛け、「不具合があると、深夜でもデータセンターに情報システム部門の担当者が出向くような状態。運用の負担が大きかった」(村瀬 取締役)。

 そこでNOVAホールディングスはハードウエアの保守期限切れを機に、オンプレミスからクラウドへの移行を計画し、IBM Cloudが提供するベアメタルサービスを選択した。ベアメタルはインフラを貸し出すIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)の中でも、仮想マシンやOSを搭載せずにマシンパワーのみを提供するサービスだ。

ルート権限の設定ができるクラウドを選択

 NOVAホールディングスがベアメタルサービスを採用した理由は大きく2つある。1つは「サーバーの詳細設定やルート権限を自社で管理したかったため」と村瀬 取締役は説明する。一般的なIaaSでは、OSより下のレイヤーの設定などを変更できないサービスが多く、ルート権限などはユーザーが持てない。

 NOVAホールディングス傘下では買収などを通じて、学習塾や外食など英会話以外の事業を複数手掛けている。「ほかの事業を継承したり、システム連携したりする際のことを考慮すると、サーバーのルート権限は自社で保持しておきたかった」と村瀬 取締役は話す。

 2つめにIBM Cloudを採用した理由は、「社内で複数のクラウドを利用する状態にしておきたかった」(村瀬 取締役)ためだ。NOVAホールディングス内では既に、日本マイクロソフトの「Microsoft Azure」を利用している事業があった。「1つのクラウドサービスに全てのシステムを乗せるのはリスクが高いと考えた」(同)という。

 同じクラウドサービスを選ばないという方針の下、NOVAホールディングスではシステムごとに最適なクラウドサービスを選んでいる。「システムごとに利用している技術などが異なる。またシステムごとにコストを試算しないと、クラウド移行しても安くならないケースがある」(同)ためだ。今回はIBM Cloudの利用が、「技術面でもコスト面でも最適と判断した」(同)。

ライセンス費用の問題からDBリプレース

 オンプレミスのサーバーをIBM Cloudのベアメタルサービスに移行する際にネックになったのがDBだった。「Oracle Databaseのバージョンが古く、ハードウエアのリプレースも必要になっていた」と村瀬 取締役は振り返る。

 実はNOVAホールディングスはサーバーのクラウド移行を決めた当初、Oracle Databaseをそのままクラウドに移行することも検討していた。しかし、大きな問題が2つ発生した。