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 東京メトロと富士ゼロックスは2018年6月1日、東京メトロの駅構内で半個室型のリモートオフィスの試験提供を始める。30分~1時間といった中途半端な隙間時間を無駄にしたくないという営業担当者に共通するニーズを、両社の新規事業担当者がすくい上げ、通勤や外回りの動線上にある駅ナカのブースという形にまとめた。働き方改革の潮流に乗せ、本格的な事業化を視野に入れる。

 東京メトロ南北線の溜池山王駅。ホームを上がって改札を出て、首相官邸や日枝神社方面の出口に向かうと、濃いグレーの四角い「ワークブース」が見えてくる。サイズは「証明写真の撮影ブースを1.5倍にした程度」(東京メトロの桶田麻衣子企業価値創造部新規事業推進担当課長補佐)。6月1日のサービス開始時点では同駅と日比谷線の北千住駅にブースを設置する予定で、今後順次増やす計画だ。

東京メトロと富士ゼロックスが試験サービスを始める駅構内のサテライトオフィス。写真の溜池山王駅のほか北千住駅にも設置する
東京メトロと富士ゼロックスが試験サービスを始める駅構内のサテライトオフィス。写真の溜池山王駅のほか北千住駅にも設置する
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天井が抜けている点に注意

 試験サービスの専用Webサイトでは15分単位の利用時間で予約できる。「実用化する際は、利用実績を企業や社員ごとにまとめて契約企業の総務担当者に報告するといった機能も検討している」(富士ゼロックスの丹野泰太郎新成長事業創出部プロジェクトマネジャー)。

 ブースの入り口の引き戸は電子錠でロックできる。内部には作業用のテーブルと椅子、27型の液晶ディスプレー、電源コンセントとUSB充電端子、卓上用のスタンド照明、公衆無線LANサービスのアクセスポイントを備えており、ブース内で一通りの作業ができるようになっている。

室内のテーブル(左)と、実際にPCやスマートフォンを置いて作業している様子(右)。液晶ディスプレーは27型だ
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室内のテーブル(左)と、実際にPCやスマートフォンを置いて作業している様子(右)。液晶ディスプレーは27型だ
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室内のテーブル(左)と、実際にPCやスマートフォンを置いて作業している様子(右)。液晶ディスプレーは27型だ