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 ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)は、2018年内に投入する次世代の主力ディーゼルエンジンで、小型車に搭載する低出力機を廃止する。厳しくなる排ガス規制対策でコストが上がり、安価な小型車への搭載を事実上、断念する形だ。

 年内に量産するのが、排気量2.0Lで直列4気筒ディーゼルエンジン「EA288 evo」。現行機にある排気量1.4Lと1.6Lをなくして2.0Lに一本化し、最高出力100kW未満の機種を廃止する。1.4Lと1.6Lは、VW「ポロ」やAudi「A1」など小型車に採用している。2.0Lのみにとどめると、これら小型車への採用は難しくなる。

排気量2.0Lで直列4気筒ディーゼルエンジン「EA288 evo」
排気量2.0Lで直列4気筒ディーゼルエンジン「EA288 evo」

 2012年に投入した現行「EA288」以来、6年ぶりの刷新。2021年までに、VWグループ全体の新しい直4ディーゼル車を、全て次世代機に置き替える。

 次世代機は、現行同様に縦置きと横置きの両方に対応する。まずアウディ(Audi)の車両に縦置きして搭載した後、VWなどの車両に横置きして採用を広げる。なお現行2.0Lディーゼルは、「ゴルフ」や「A4」などVWグループの20車種以上に搭載する主力エンジンである。

ディーゼルの部品コスト増加

 次世代ディーゼルで100kW未満の機種を廃止するのは、今後厳しくなる排ガス規制への対応で、ディーゼルの部品コストが上がる公算が強いからだ。現行規制下でも、ディーゼルの部品コストはガソリンに比べて2倍近くに達するとされる。規制強化でさらに高くなると、価格競争が激しい小型車に採用するのは難しいといえる。