
独Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は2018年7月3日に都内で記者説明会を開催し、インダストリアルパワーコントロール(IPC)事業部プレジデントのPeter Wawer(ピーター・バーウァー)氏が事業概況や日本市場での戦略を明らかにした。日本の顧客によるカスタマイズ要求に迅速に応えるため、日本に研究開発機能を新設する。
Infineon Technologiesはパワー半導体の最大手企業。IPC事業では、自動車向けを除く産業用途向けパワー素子(Si IGBT/Siダイオード/SiC MOSFET/SiCダイオードなど)やドライバーIC、それらを統合したモジュール製品などを扱っている。売り上げ規模は自動車向け事業などに劣るが、近年の成長率は同社の中で最も高い。

従来は、再生可能エネルギー(風力/太陽光)の発電や送電、産業機器のモーター制御といった用途が多かった。今後は、再生可能エネルギーを貯蔵するエネルギーストレージや、電気自動車の充電システム、協業ロボット、電動航空機/船舶の電動化などで需要の拡大が期待できるという。「例えば、協業ロボットの位置決めなど高精度なモーター制御にパワー素子を活用できないかという相談が寄せられている」(インフィニオン テクノロジーズ ジャパン インダストリアルパワーコントロール事業本部事業本部長の針田靖久氏)。