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 パナソニック執行役員で生産革新担当兼生産技術本部本部長の小川立夫氏は2018年7月20日、生産革新の取り組みについての説明会で「従来から培ってきた知見を生かしつつデジタル化を加速する」などと方針を語った(図1)。同社生産技術本部はものづくりの形態を「ラピッド」と「ダイナミック&スケーラブル」の2つに分けて考え、それぞれでデジタル化を推進している。

図1 パナソニック執行役員で生産革新担当兼生産技術本部本部長の小川立夫氏
図1 パナソニック執行役員で生産革新担当兼生産技術本部本部長の小川立夫氏
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 前者の「ラピッド」は、具体的には「アイデアをより早く形にして数百台程度を短期間で生産しビジネスモデルを素早く検証する」ことで、「従来のパナソニックがあまり得意としていなかった領域「(小川氏)。後者の「ダイナミック&スケーラブル」は「多様な仕様の製品を素早く供給するマスカスタマイゼーションや工場でのトレーサビリティー向上」といった考え方で「大量生産の時代から得意としてきたところにさらに磨きをかける」(同氏)分野としている(関連記事)。

 「ラピッド」への取り組みでは、2018年4月に「ラピッドマニュファクチャリング推進室」を生産技術本部内に立ち上げたと明らかにした。「社内外のさまざまなリソースを組み合わせて、製品のプロトタイプを1個から数百個の範囲で素早く造る役割」(同氏)という。パナソニックにはさまざまな製品があり「あれとこれを組み合わせれたものがほしい、と顧客に言われることがよくある」が、既存事業に最適化された現場部門では対応しようとしても業務に支障が出かねないため「本社機能として支援する」。ビジネス性を検証して、「これなら現場部門で引き継げる、と分かるまで」の過程を担う。

 同推進室を発足させる前に実現した成果の事例として、IoT(Internet of Things)などを応用した新たな住空間環境を追求するプロジェクト「HomeX」で開発している「基本センサーキット」100個を3カ月程度で製作し、社内開発担当部署に配布したと明らかにした(図2)。

図2 「HomeX」の「基本センサーキット」のプロトタイプ
図2 「HomeX」の「基本センサーキット」のプロトタイプ
2018年1~3月に100個を開発、製作した。
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