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 「専門外ということもあるが、こんなメモリーがあるとは知らなかった」――。プロセッサーに関する国際会議「Hot Chips 30」に参加したある技術者はこう驚く。そのメモリーとは、カーボンナノチューブ(CNT)を利用した不揮発性メモリー「NRAM」である。米Nantero社が手掛けるもので、同社はNRAMについてHot Chips 30で講演した。

Hot Chips 30に登壇した、NanteroのPrincipal Systems ArchitectのBill Gervasi氏
Hot Chips 30に登壇した、NanteroのPrincipal Systems ArchitectのBill Gervasi氏
(撮影:日経 xTECH)
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 同社は、2016年に富士通グループ(富士通セミコンダクターと三重富士通セミコンダクター)との共同開発が発表され、注目を集めた(関連記事)。その後しばらく、目立った活動がなかった。

 それが、2018年になってから動き出した。同年4月に、NRAMの製品化に向けた開発に力を入れることや、新たな投資家を迎えたことなどを明らかにした(ニュースリリース1)。Nanteroによれば、出資者8団体のうち、5団体が2970万米ドルを出資したという。米Dell Technologies Capitalと米Cisco Investments、米Kingston Technology、中国SMICなどが設立したCFT Capital(China Fortune-Tech Capital)、油田探査用機器などを手掛ける米Schlumbergerである。 2018年8月には、米Intelや米Micronなどに所属していたEd Doller氏をBoard of Director(取締役)として迎え入れたことを明らかにした(ニュースリリース2関連記事)。同氏は、各種メモリーやストレージ分野で30年以上の豊富な経験を有し、Micronではcorporate officer(執行役員)を務めたという。もともと同氏はNanteroの顧問だった。

 Hot Chips 30では、Principal Systems ArchitectのBill Gervasi氏が登壇。講演では、NRAMの特徴を紹介しつつ、現在の研究開発状況などについて明らかにした。