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 日本郵便は2018年初めに情報システムのハードウエア保守費を8割下げる計画を決めていた。CIO(最高情報責任者)を務める鈴木義伯専務執行役員が日経コンピュータの取材に応じ、「過剰なサービスレベルを見直す」考えを明かしていた。具体的には第三者保守の活用を検討。第三者保守とは機器の製造元やその保守子会社などとは別の独立系や専業ベンダーに保守を委託する形態を指す。

日本郵便の鈴木義伯専務執行役員CIO(最高情報責任者)
日本郵便の鈴木義伯専務執行役員CIO(最高情報責任者)
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 IT保守はユーザー企業にとって値引き交渉が難しい分野だ。ベンダーからすれば顧客をがっちりと囲い込んだうえで稼げる。そんなベンダーの「聖域」に競争原理を働かせようと挑んだのが日本郵便だった。NTTデータ出身でベンダーの手の内を知る鈴木CIOが仕掛けた格好だ。

 それから約半年。日本郵便の計画は果たしてどこまで進んだのか。2018年8月下旬に鈴木CIOが再び日経コンピュータの取材に対応し、「ほぼ計画通りの成果を得た」と明らかにした。

 計画は保守レベルの切り下げと第三者保守の両面から進めた。前者については、4段階の保守パターンを定義した。

日本郵便が定義した4段階のハードウエア保守パターン
日本郵便が定義した4段階のハードウエア保守パターン
(出所:日本郵便の資料を基に日経コンピュータ作成)
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 以前は24時間365日にわたって故障したら4時間以内に修理を完了する「24時間保守」を適用していた。サービスレベルは高いが料金も高い。これを改めて、よりサービスレベルが低い「日中週1保守」の適用を原則とした。故障してもすぐに修理せず、平日の日中に週1回まとめて修理する考え方だ。

 「多くのシステムは冗長構成を採用しておりハードが1台壊れた程度では止まらない。最近のハードは高品質で、故障時も修理しやすい」(鈴木CIO)ことから問題ないと判断した。