PR

 NTTデータが新卒採用において通年採用の検討に入る。日経コンピュータの取材で明らかになった。日本経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長が2018年9月3日、就職活動の時期などを決める「就活ルール」の廃止に言及したことを受け、早くも動き出す。

 同社は2016年に通年採用を検討したが、見送った過去がある。入社時期が異なると研修制度を変更する必要があるなど課題が多かったからだ。中西発言をきっかけに、再度検討に入った。

「ルールを守る企業は競争劣位」

 経団連は会員企業が新卒採用する際に参考とするルールとして「採用選考に関する指針」を定めている。現行の指針は、説明会などの広報活動を卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、面接を卒業・修了年度の6月1日以降、内定を10月1日以降に出すという日程を示す。

 現行のルールは2020年度春入社の学生までとしており、その後のルールは未定だ。中西氏は「経団連が採用選考に関する指針を定め、日程の采配をしていることに違和感を覚える。現在の新卒一括採用についても問題意識を持っている」と発言し、今後議論していくと明言した。

「新卒一括採用」は転換期を迎えている
「新卒一括採用」は転換期を迎えている
(画像: Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ))
[画像のクリックで拡大表示]

 背景にあるのは人材獲得競争の激化だ。特にエンジニアを中心としたIT人材の獲得は熾烈を極める。

 国内ではLINEやヤフー、楽天といった新興企業が就活ルールにとらわれずに学生を採用している。NTTデータは「経団連加盟外の企業が早期に内定を出している時点で実質機能しておらず、ルールを守っている加盟企業が競争劣位にいる」との見方を示す。人材確保が困難になるなか、「各社独自の自由かつ柔軟な採用活動は必要だ」(伊藤忠テクノソリューションズ)という声が強まっている。