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 アルメディオ(本社東京都日野市)は、微細な炭素繊維をさまざまな樹脂に高濃度で分散させたマスターバッチを開発した。微細な炭素繊維を濃厚に含有した素材で、実際に使用する際に基材と混合しても分散性は保たれる。

 炭素繊維を樹脂などに分散させる際の取り扱いが容易になり、成形品の細部も含め、炭素繊維を高濃度かつ均一に分散させられる。既に同年7月から一部メーカーへのサンプル出荷を開始しており、市場の反応を見つつ今後、本格的な量産化を進めていく。

80質量%の炭素繊維ミルドを均一分散

 炭素繊維の原糸を粉砕した粉末状のミルド(炭素繊維ミルド)を樹脂やゴムなどに添加することで、機械的特性や導電性、熱伝導性などを高めるためことが可能だ。耐熱性、防錆性、防食性の向上や帯電防止など効果もある。炭素繊維ミルドで強化した樹脂やゴムは、スポーツ用品や自動車部品、建材、家電部品などで幅広く使われている。

 しかし、「従来の炭素繊維ミルドにはさまざまな課題があった」(同社)という。具体的には、飛散による現場の環境汚染や人体への影響、凝集による分散不良、計量のしにくさや流動性の悪さなどである。すなわち、取り扱いが難しいと同時に、成形品の細部も含めて均一に炭素繊維を分散させにくかった。

 そこで同社は、炭素繊維ミルドをマスターバッチに成形する技術を開発。飛散のリスクを防ぐとともに、炭素繊維の含有量(濃度)を高めた。従来は「30質量%が限界だったが、80質量%まで高められる」(同社)。

 また、同社の技術は炭素繊維の端材を使ってマスターバッチを造れるため、「炭素繊維の利用が拡大する中で課題となっている廃棄物処理の解決にもつながる」(同社)とする。

液体、ペレット、プレートで提供

 マスターバッチは、射出成形などで一般的なペレットだけでなく、塗料ベースに使うような液体や、プレート(板)でも提供する(図1)。

図1 微細な炭素繊維を高密度で分散させたマスターバッチ
図1 微細な炭素繊維を高密度で分散させたマスターバッチ
写真はいずれも、炭素繊維を70質量%含有させたマスターバッチ。液体(手前)は長さ0.6μmの炭素繊維と水性アクリルおよび溶剤、ペレット(左奥)は長さ1μmの炭素繊維とポリプロピレン、プレート(右奥)は長さ1μmの炭素繊維とエポキシ樹脂を混合したもの。(出所:アルメディオ)
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 液状では原料容器内での偏析もなく、計量性にも優れる。「媒体となる樹脂や水、溶剤などに素早く拡散し、再凝集しない。ユーザーのコンパウンドやゾルなどとの馴染みもよく、必要な量も調整しやすい」(同社)。