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 ワイ・ジー・ケーは、LPG(液化石油ガス)を燃料とする非常用発電機を開発した(図1)。大規模災害による停電時に信号機の電力を確保するなど、BCP(Business Continuity Plan)全般に使えるように設計した。2018年11月に発売する予定。

図1 試作機
図1 試作機
左がLPGボンベ、右がエンジンと発電機。
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 これまで、非常用発電機はディーゼルエンジンで駆動するのが普通だった。ガスエンジンは燃費が悪いという定説があるためか、普及していなかった。

  実はディーゼルエンジンには問題があった。非常用だから燃料は長い期間保存する。その間に軽油が劣化してしまう。具体的にはCについているHがOH基に置き換わり、着火性が悪くなってしまう。東日本大震災のときには消えてしまった信号機が多数あるという証言がある。因果関係の分析はできていないのだが、これが原因である可能性は高い。定期的に交換すれば問題はないのだが、コスト、交換した廃油など、別の問題が発生する。LPGなら劣化はしない。

 ワイ・ジー・ケーは燃費でディーゼルエンジンを超えるガスエンジンを開発した。熱効率は実測値で35%、目標は38%。自動車用のガソリンエンジンでは41%に達するものがあるが、全体が小さく放熱による損失が相対的に大きくなる小型エンジンとしては高い数字だ。

 同社の試算ではガスの単価を250円/kgとしたときの燃料費は60円/kWhとなった。軽油の単価を110円/Lとしたときのディーゼルエンジン発電機の燃料費が143円/kWhだから、大幅に安くなる。

 エンジンを開発したのはワイ・ジー・ケー最高技術顧問で元東海大学教授の林義正氏。エンジンは単気筒。ボア65mm×ストローク60mmで排気量は220cc。主軸受けは玉軸受を入れて摩擦損失を低くしたが、大端部、小端部は平軸受。小潤滑油を圧送するため、クランク軸の端部中央に穴をあけ、そこに奥深く入り込むノズルで送り込むようにした。