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 「ネットサービスが成長すれば、サービスに貢献したユーザーもその果実を享受できる。このような、ユーザーとサービス運営者が対等でより良好な関係を築ける新しいパラダイムを作る」。

 LINEがブロックチェーン技術を用いた独自の経済圏構想「LINE Token Economy」を始動させた。出沢剛社長はその狙いを、2018年9月27日に開いたプロジェクトの発表会で冒頭のように説明した。

LINE Token Economy構想を発表する出澤剛社長(中央)ら
LINE Token Economy構想を発表する出澤剛社長(中央)ら

 知識共有や商品レビュー、料理レシピなど、ネットサービスの多くはユーザーの積極的な参加が前提で成り立っている。ただし既存サービスは、投稿などで貢献したユーザーに経済的な報酬を付与しないものが少なくない。ユーザーの好意や「自分の投稿が読まれることが喜びになる」といった承認欲求に支えられる側面が強かった。

 一方、LINE Token Economyに参加するネットサービスは、質問に回答する、商品レビューを投稿するなど、サービスに貢献したユーザーにトークン(仮想的なコイン)を付与することが前提だ。LINEがこの新経済圏で狙うのは、ユーザーに積極的に経済的報酬を与えることで参加意欲を盛り立てて、サービスがより充実するという、新しいネットサービスの成長モデルだ。

 既にユーザーへの報酬付与が始まっている。LINEがモデルケースとして公開したQ&Aサイト「Wizball」は、2018年9月下旬の公開から10月15日時点までで、1万5332件の質問に3万3457件の回答があった。サイトが公開する情報によると、評価を得た回答に対して総額で65万7144.4円に相当するトークンがリワード(報酬)として支払われた。現時点で、サイトは5億円分のリワードを準備しているという。

 このように、LINE Token Economyでは、サイト運営者からユーザーへの報酬支払額のほか、ユーザーに報酬を支払うルールなど、公開できる情報を積極的に開示していく。この報酬支払いの透明性も従来のネットサービスとは異なるという。

ブロックチェーンでサービス運営を透明化する

 LINEはLINE Token Economyのためにブロックチェーンを自社構築し、海外では「LINK」、日本では「LINK Point」と呼ぶ2種類のトークンを発行した。海外と日本で異なるトークンを発行したのは、法規制に対応するためだ。