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 ドイツ・コンチネンタル(Continental)は、2018年10月23日に千葉県旭市のテストセンターで開催した技術試乗会「TechRide 2018」で、開発中の無人運転車を日本で初公開した。

 同車両は、SAE(米自動車技術会)が定める「レベル5」の自動運転に対応する。運転者が同乗しない「完全自動運転」の実現を目指す車両である。今回の試乗会では、相乗りサービスなどを想定したいくつかのデモを見せた(図1)。

Continentalが開発中の無人運転車
図1 Continentalが開発中の無人運転車
(出所:コンチネンタル・オートモーティブ)
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 デモに用いた車両は、フランス・イージーマイル(EasyMile)の無人運転車両「EZ10」をベースに開発した。車両の周囲を監視するセンサーには、ミリ波レーダー(77GHz帯)とLIDAR(レーザーレーダー)、単眼カメラ、アラウンドビューカメラを使用した。

 ミリ波レーダーと単眼カメラ、アラウンドビューカメラはContinental製、LIDARは米ベロダイン(Velodyne)製である。ContinentalはLIDARの自社開発を急いでおり、完成すれば自社製に切り替えるという。この他、自車位置を推定するために、車両の屋根に高精度GPS(全地球測位システム)を搭載した。

 無人運転を行うためにあらかじめ、乗降場所や横断歩道、交差点などの位置をシステム上のデジタル地図に登録しておく。登録した位置とGPSで推定した自車位置、センサーで収集した車両周辺の情報を基に走行経路を作成し、その経路に従って自動で走行する。センサー情報を基にした「認知」「判断」「制御」のプロセスには、米エヌビディア(NVIDIA)の車載AIコンピューター「DRIVE PX2」を使った。