論理検証向けEDA(Electronic Design Automation)ツールの老舗ベンダーである米Aldec(アルデック)社に話を聞いた。同社の創業は1984年にさかのぼる。当初はサードパーティーのスケマティックエディター(論理回路図入力編集ツール)と組み合わせて使うゲートレベルの論理シミュレーターを、1997年からはHDL(Hardware Description Language)入力の論理シミュレーター「Active-HDL」の提供を始めた(例えば、関連記事1)。Active-HDLは2018年現在も現役の製品である。
このように、当初は論理設計を検証するためのソフトウエアのEDAツールが主力だった。一方、今回、話を聞いたZbyszek Zalewski氏(General Manager, Hardware Products Division)とKrzysztof Szczur氏(Hardware Verification Products Manager, Hardware Products Division)は、肩書きからも分かるように、ハードウエアの論理検証ツールの部門に所属する。Aldecは2000年に、論理シミュレーションを高速化するハードウエア(ハードウエアアクセラレーター)として「Hardware Embedded Simulation (HES)」を発表した(関連記事2)。2012年には、当時最大規模のFPGAを搭載した「HES-7」を発売し、ハードウエア製品の比重を高める方向に大きく舵を切った(関連記事3)。