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 「データ化した顧客の個人情報を活用したビジネスを検討している」――。こう語るのはパナソニック理事でソフトウエア戦略を担当する梶本一夫氏。同氏は専門展示会「計測展2018 OSAKA」(2018年11月7~9日、グランキューブ大阪)で日経 xTECHの取材に応じ、個人情報を活用した新たなビジネスの可能性を明かした(図1)。

図1 パナソニック戦略企画部ソフトウェア戦略担当理事の梶本一夫氏
図1 パナソニック戦略企画部ソフトウェア戦略担当理事の梶本一夫氏
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 パナソニックが活用しようとするのは、同社の製品やシステムを利用している顧客の年齢や性別、利用状況などの情報である。「データレイク」の形で社内に蓄積した個人情報を、他社に提供して利益を得る考えだ。

 企業による個人情報の活用には、欧州を中心に慎重な見方が強い。梶本氏は「顧客との合意は絶対条件」とし、インセンティブを顧客に付与したり、製品の価格を割り引いたりして合意を得やすい状態をつくる。

 GAFA(米グーグル、米アップル、米フェイスブック、米アマゾン・ドット・コム)といった巨大なIT企業が世界の情報を握る中、パナソニックは持ち前の「生活密着型」の事業領域で個人の生活情報を集める。パナソニックは、家電を軸としたこれまでの事業体制から、住宅やクルマへ軸足を移す。あらゆるものがネットにつながる「IoT」技術の適用を加速させ、情報を集める仕組みを急ピッチで整える。

 同社の住宅部門であるパナソニックホームズは2018年11月2日、IoT住宅システム「HomeX(ホームエックス)」を標準で搭載した戸建て住宅「カサート アーバン」を発売した(関連記事:パナが住空間のハイテク化を急加速、HomeX標準搭載の住宅販売)。

 リビングや玄関、居室などに設置した端末から住宅内の家電や設備を居住者が操作可能な住宅である。同システムが自ら、状況に合わせた照明を提案したり、気象情報を表示したりして、居住者の生活を支援する。