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 米VMware(ヴイエムウェア)の日本法人であるヴイエムウェア株式会社は2018年11月13-14日、プライベートイベント「vFORUM 2018」を東京で開催した。同イベントのために来日したVMwareのR&D(研究&開発)最高責任者であるRay O'Farrell氏(EVP&Chief Technology Officer)に、VMwareにおけるR&Dテーマや企業買収の意思決定の仕組み、ハイブリッドクラウドについての考え方などを聞いた。

(聞き手は神近 博三=日経 xTECH)
VMware EVP&Chief Technology OfficerのRay O'Farrell
VMware EVP&Chief Technology OfficerのRay O'Farrell

VMwareのGlobal Field & Industry担当Vice President兼CTO(最高技術責任者)のChris Wolf氏が今年6月に来日して「VMwareの研究開発」(R&D)をテーマとする記者説明会を開催した。そのとき、Wolf氏は「VMwareのR&Dテーマの多くは『RADIO』(R&D INNOVATION OFFSITE)という社内イベントで議論されて社内で共有される」と説明していた(関連記事「IoTインフラの課題解決に注力、VMware研究開発の最新動向」)。そのとき気になっていたのだが、RADIOで議論されたテーマのうち、実際に採用されるR&Dのテーマはどうやって決まるのか。

 マネジメントレベルでのアプローチについて言えば、VMwareはイノベーションドリブンなカルチャーを持つエンジニア中心の企業であり、個々のエンジニアのイマジネーションを非常に尊重している。彼らがクリエイティブなアイデアを生み出せること、優れたアイデアを迅速に育てることにフォーカスしている。

 もちろん、状況によっては採用を見送るアイデアもある。そんなときでもエンジニアには「なぜあのアイデアを採用して、このアイデアを採用しないのか」と質問するように促す。彼らとの議論を通じて、適切なテーマに投資できるように心がけている。

最終的にR&Dのテーマを決定するのは誰になるのか。全社レベルのCTOであるあなた(O'Farrell氏)か、それともCEO(最高経営責任者)であるPat Gelsinger氏か。

 一般的なケースでは、私自身、または担当分野別に存在する複数のCTOがそれぞれ判断する。例えば、Chris WolfはIoT(Internet of Things)などのGlobal Field & Industry分野を担当するCTOだ。ただし、CTOのオフィスが責任を持つのはプロトタイプの作成までであり、最終的な製品化は社内の各部門と協力しながら進めていく。

 RADIOやそれぞれのCTOが主催するハッカソンなどの社内イベントで提案されたアイデアの中には、営業部門やユーザーをサポートするフィールド部門から出てきたものもある。例えば、コンテナレジストリ「Harbor」はフィールド部門から出てきたアイデアだ。企業をイノベーティブに保つことは1つのチャレンジであり、現場からの提案を積極的に取り上げることはイノベーションを加速することに貢献する。

※ コンテナレジストリとはコンテナイメージを保存・公開するソフトウエアのこと。HarborはVMwareがオープンソースソフトウエアとして開発していたが、2018年8月、代表的なコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」をホストするCloud Native Computing Foundation(CNCF)のプロジェクトに採用された。