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基板内部にレーザー光を照射

 照射レーザー光を短パルス化できるのは、同社独自のVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)技術による。一般のレーザー素子は、GaAs(ガリウムヒ素)やSi(シリコン)による半導体基板の面方向の共振によって基板側面から光を取り出す。これに対してVCSELでは基板に垂直な方向の共振によって基板面から光を照射する。

 同社は、既存のVCSELと異なり、レーザー素子を作成した基板表面から外側ではなく、基板側(内部)へ光を出す。波長940nmの近赤外光はGaAsを透過する。これによって、素子側の周囲に設けた電極と電源供給用の電極を直付けでき、短パルスでの駆動が可能となった(図2)。通常のVCSELでは、素子側に電極を設けるためにワイヤーボンディングで電源を供給する必要があり、寄生インダクタンスのために高周波成分を伝送できず、短パルス化に限界があった。

図2 オンチップGaAsレンズのVCSELレーザー
図2 オンチップGaAsレンズのVCSELレーザー
右側がGaAs基板。左側は駆動回路を形成したSi基板。両基板の電極を直接に接続することで浮遊容量や寄生インダクタンスを最低限に抑える。GaAs基板は、半導体前工程でレンズ形状に加工している。(図:TriLumina)