全1597文字
PR

 VAIO(長野県安曇野市)は、対話型ロボットを対象とする「ロボット汎用プラットフォーム」の提供を開始した。ロボットの開発およびサービス運用に必要なハードウエアやソフトウエア、クラウドサービスなどを包括的に提供する。同社はロボットを含む電機製品のEMS(電子機器の受託製造サービス)事業を手掛けており、同プラットフォームによってロボット開発のハードルを下げることで、EMS事業を拡大する狙いがある。

「ロボット汎用プラットフォーム」の概要(出所:VAIO)
「ロボット汎用プラットフォーム」の概要(出所:VAIO)
[画像のクリックで拡大表示]

必要なハードウエアを1つの筐体に

 同プラットフォームは、「Simple」と「Middle」の2種類がある。Simpleは対話に特化したロボット、Middleは対話の他に顔認識機能や可動機構を備えるロボットの開発に向く。

 このうちSimpleについては、MPUや無線モジュールなどを搭載した基板、スピーカー、マイク、バッテリーなどを1つの筐体に収めた「Simpleハードウェア」として提供する。このSimpleハードウェアをキャラクターのぬいぐるみなどに埋め込み、音声合成エンジンと対話エンジンをキャラクターに合わせてカスタマイズするだけで、ロボット開発が完了するという手軽さが特徴だ。MPUには「Arm Cortex-A7」を使っている。

「Simpleハードウェア」
「Simpleハードウェア」
[画像のクリックで拡大表示]

 一方、Middleのハードウエアは基板として提供する。MPUは「Arm Cortex-A53」で、Simpleよりも高性能なものを採用した。ハードウエア設計をVAIOに委託することも可能である。

「Middle」の基板
「Middle」の基板