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 ソフトバンクが提供する携帯電話サービス「Y!mobile(ワイモバイル)」。そのドメインを使ったURLにアクセスすると、仮想化ソフトの管理画面が表示されるという問題がネット上で話題になった。通常はあってはならない事態だ。その真相がようやく明らかになった。

ワイモバイルのドメインを使ったURLに2018年12月23日15時半ごろアクセスしたときに表示された画面
ワイモバイルのドメインを使ったURLに2018年12月23日15時半ごろアクセスしたときに表示された画面
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 問題が明らかになったのは2018年12月23日。同社の広報担当者は当時、「該当のURLはワイモバイルのキャリアショップが情報発信に使っていた」「どうしてこんな表示が出たのか分からない」「使われていないURLにアクセスする人がなぜいるのか。調査する」といったコメントを出した。2019年1月、同社の調査によって真相が分かった。サイトが誤表示された原因は、同社が運営するDNSサーバーにあった。

システム移行に伴ってURLを変更

 問題になったURLのドメインは、「shop.ymobile.jp」。各ワイモバイルショップが情報を発信したり、来店予約を受け付けたりするWebサイトのドメインとして使われていた。

 広報担当者によれば、このドメインのWebサイトはさくらインターネットのホスティングサービスを利用して提供していた。ところが、携帯電話サービス「ソフトバンク」のキャリアショップ「ソフトバンクショップ」が使っていたシステムに移行することになった。これに伴い、各ワイモバイルショップのURLは、「https://shop.ymobile.jp/(店舗コード)/」から「https://www.ymobile.jp/shop/(地域名)/(店舗コード).html」に切り替わった。

ワイモバイルショップ「ワイモバイル新橋」のWebサイト
ワイモバイルショップ「ワイモバイル新橋」のWebサイト
(出所:ソフトバンク)
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 ソフトバンクは移行期間として両方のシステムをしばらく稼働していたが、2018年にさくらインターネットとの契約が切れ、旧URLのWebサイトにはアクセスできなくなった。ところが2018年12月、旧URLにアクセスすると仮想化ソフトの管理画面が表示されるようになった。これが問題発生までの流れだ。