ホンダはコネクテッド機能を備えた「つながる」バイクを発売する。2020年までに量産を始めて、市場規模が大きい東南アジアから順次投入するとみられる。小型から大型まで幅広い車格に同機能を載せる見通し。通信によって使い勝手を高めて他社と差異化していく。日経 xTECHの調べで分かった。
ホンダがバイクにコネクテッド機能を載せるのは初めて。車両本体に通信モジュールを取り付ける場合と、スマートフォン(スマホ)用のアプリケーション(アプリ)として提供する場合を想定する。
提供するサービス内容は検討段階にある。日常生活の“足”である小型車と、趣味としての色合いが強い大型車では違ったサービスを提供していくようだ。
例えば、商用車で先行するような故障予知や保守点検のサービスが考えられる。バイクはクルマよりも整備不良が命の危険につながりやすい。特に、排気量250cc以下の車両は車検制度の対象外となり、整備が行き届いていない状態が発生しやすい傾向にある。ホンダは走行距離や走行パターンなどの情報を収集して分析し、エンジンオイルや補機ベルトの交換時期を運転者に通知する。故障を未然に防ぐ。車両を安全に長く使えるようにして顧客を囲い込む。
整備状態でランク付け
ホンダはコネクテッド機能で集めた車両ごとの整備状態をランク付けする。適切な整備が行き届いている車両に高い評価を与え、中古車として高く売れるような仕組みをつくる。年式や走行距離といった従来までの判断基準に、メーカーが定める車両の評価を加えることで、購入者は透明性の高い取引ができるようになる。保険会社と連携して、高い評価の車両に対して年間の保険料を割り引いたりする新たなサービスも考えられる。