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 「我々も航空機の電動化でさまざまな研究開発を進めている。ただ、あまり表に出していないだけだ」(ボーイング ジャパンのある幹部)――。航空機の電動化に積極的なライバルであるフランスのエアバス(Airbus)グループに対し、一見するとやや消極的に見えた米ボーイング(Boeing)。そんな同社がこれまで公にしてこなかった電動化に向けた活動の一端を、表に出した。2019年1月、電動航空機の新たな研究開発成果や、電動化に向けたパートナーシップについて相次いで発表したのである。

 ボーイングは、電動の垂直離着陸(eVTOL)機を手掛ける、傘下の米オーロラ・フライト・サイエンシズ(Aurora Flight Sciences)と共に開発した自律飛行可能なeVTOL機「PAV(passenger air vehicle)」の試作機を開発。同機の試験飛行に成功したことを2019年1月23日に明らかにした(プレスリリース)。ボーイングは、エアタクシーや「空飛ぶクルマ」と呼ばれるような小型航空機の利用が将来、盛んになるとみている。PAVはこうした用途に向けた布石の1つである。

 なお、Auroraは、米ウーバーテクノロジーズ(Uber Technologies)が2023年の開始を目標にしている空のライドシェア「uberAIR」において、その機体になるeVTOL機開発のパートナー企業でもある(関連記事)。

PAVの試作機。コックピットに人影が見えるが、人形のようだ
PAVの試作機。コックピットに人影が見えるが、人形のようだ
(画像:ボーイング)
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