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 接地面には「Vシェイプ」と呼ぶ形状を採用した(図3、4)。四角いブロックで構成するタイヤに比べて、接地面の広い範囲で雪をかいて走れる。路面と接地面の間の水をタイヤの左右に流すように排水する。排水性能が高いタイヤは滑りにくい。 濡れた路面での制動性能は夏用タイヤとほぼ同等、雪上での同性能は冬用タイヤに近い水準まで向上させたという。

図3 接地面には「Vシェイプ」と呼ぶ形状を採用
図3 接地面には「Vシェイプ」と呼ぶ形状を採用
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図4 斜め横から、ショルダー部
図4 斜め横から、ショルダー部
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 接地面の凸部には面取り加工を施して「ねじれ」を抑え、ブロックの剛性を高めた。長く続くような形状も剛性に向上に一役買っている。摩耗に対して強くなり、同社の夏用タイヤに比べて寿命を延ばせた。

 摩耗しても制動性能を維持できるのは「サイプ」と呼ぶ細かい溝が貢献している。摩耗によってショルダー部の溝が拡大し、雪上での排水性能を維持する。冬用タイヤに比べてサイプは少なく設計した。これらタイヤ接地面の溝形状は、加硫工程で金型から転写している。

 制動性能の向上と静粛性の向上を両立している。特に、パターンノイズの発生を同社の夏用タイヤと同水準まで抑えることに成功。滑らかなアスファルト路面での走行試験において、音圧レベルは57.9dBと、夏用タイヤの58.3dBよりも0.4dB低い結果となった。パターンノイズは、タイヤと路面間で発生した音がボディーやウインドーなどを通して車内に伝わる音。この音の削減が静かな車内空間の実現を左右する(関連記事:タイヤの交換コスト削減、グッドイヤーが夏冬兼用で存在感向上へ)。