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 米Keysight Technologies(キーサイト)は、5G(第5世代移動通信システム)と衛星通信の試験に向けて、マイクロ波ベクトル信号発生器「VXGシリーズ」を開発し、その第1弾として「M9384B VXG」と「M9383B VXG-m」の2製品を発表した(日本語ニュースリリース)。発生できる信号の周波数は最大44GHz、変調帯域は2GHz。1台の筐体で2つの信号出力を備える、デュアルチャネル器。同社によれば、マイクロ波信号発生器のデュアルチャネルは業界初だという。

今回の新製品。2製品がある。フロントパネルを備えた「M9384B VXG」(左)と、フロントパネルのない「M9383B VXG-m」(右)である。どちらも、複数のPXI Expressモジュールを組み合わせた構成をとる。Keysightのスライド
今回の新製品。2製品がある。フロントパネルを備えた「M9384B VXG」(左)と、フロントパネルのない「M9383B VXG-m」(右)である。どちらも、複数のPXI Expressモジュールを組み合わせた構成をとる。Keysightのスライド
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 Keysightはこれまで5G NRのFR1(Frequency Range 1、6GHz未満)に向けたベクトル信号発生器として「MXGシリーズ」や「EXGシリーズ」を提供してきた。また、FR2(Frequency Range 2、24G~52GHz)向けには、信号発生器の「PSGシリーズ」と任意波形発生器「AWG」の組み合わせ、あるいはPXI Expressモジュールで構成した信号発生器「M9383A」を用意していた。日本法人のキーサイト・テクノロジーによれば、5Gの本格化にあたって、今回は既存製品よりも使い勝手の良い製品を投入したという。主に、基地局メーカーの開発や出荷試験、通信事業者での受け入れ試験での需要を見込む。

既存製品と新製品の位置づけ。Keysightのスライド
既存製品と新製品の位置づけ。Keysightのスライド
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