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 航空機分野でまた不正が見つかった。エンジン整備に関するIHIの不正に続き、航空機の内装品の生産を手掛けるジャムコが不正を行っていたことが発覚した。不正の内容は[1]無資格検査と[2]業務規定違反の2種類である。いずれも国内航空法に違反する可能性があるという。

ジャムコのホームページ
ジャムコのホームページ
(出所:ジャムコ)
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 2019年1月に国土交通省航空局がジャムコに立入検査を実施して不正の事実が明らかになった。きっかけは、ジャムコの不正の内情を知る者から国交省への告発とみられる。同社は「不明」と言うが、内部告発の可能性がある。この告発を受けた国交省は2018年10月に同社に調査を指示。同月からジャムコが社内調査を開始して不正の事実が発覚したことから、国交省が同社に立入検査を行ったというのが、不正発覚の経緯だ。

無資格者が有資格者の印鑑を押した

 [1]の無資格検査が見つかったのは、子会社の宮崎ジャムコ(宮崎県宮崎市)だ。ジャムコは同社に航空機シートや内装部品などの生産および検査を委託している。航空法に基づき、ジャムコは宮崎ジャムコの品質システムや検査制度を整え、かつ正しく運用させる義務を負い、そのための業務規定を定めている。

 この業務規定により、宮崎ジャムコでは、3つある検査、すなわち(1)受入検査、(2)工程検査、(3)完成検査の全てを、社内資格を有する検査員(有資格者)が行わなければならない。ところが、3つの検査の全てにおいて、無資格者である検査実習生が一部の検査業務を行っていた。加えて、有資格者の検査印を借用していた事実も発覚した。

(出所:日経 xTECH)
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(出所:日経 xTECH)

 (1)の受入検査の不正件数は、4283件(2.2%)、(2)の工程検査の不正件数は109件(0.82%)、(3)の完成検査の不正件数は21件(0.16%)である。ただし、調査期間は2015年4月1日から2018年11月30日までである。