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 マツダは2019年5月9日に開いた2018年度通期(2018年4月~2019年3月)の連結決算会見で、2019年度から2024年度までの新たな中期経営方針を発表した。

 会見で同社社長の丸本明氏は、「販売台数の確保を優先するこれまでの営業手法を見直す。販売奨励金(インセンティブ)を抑制して正価販売を推し進め、持続的な成長を目指す」と述べた(図1)。

マツダ社長の丸本明氏
図1 マツダ社長の丸本明氏
(撮影:日経Automotive)
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 新たな中期経営方針には、こうした丸本氏の意向が反映された。同方針の最終年度となる2024年度には売上高で4兆5000億円、売上高営業利益率(以下、利益率)で5%以上、世界販売台数で180万台という目標を掲げた。

 売上高は2018年度に比べて26.2%の増加、利益率は約2倍の増加となるが、世界販売台数はこれまでの目標である200万台から20万台も下方修正した(図2)。

中期経営方針の目標
図2 中期経営方針の目標
(出所:マツダ)
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 販売台数の目標を下方修正した最大の理由は、収益性の改善とブランド価値の維持である。販売台数を確保するためにインセンティブを増やしすぎると、収益悪化の原因になる。また、値引きしないと売りにくくなり、ブランド価値が下がる。

 そこで同社は新たな経営方針の下で、販売台数を優先する営業手法と決別する。ただ、トヨタ自動車と共同で建設中の米国工場が稼働すれば、マツダの世界生産能力は年間200万台規模になる。「販売台数が上振れすれば、増産で対応する」と丸本氏はいう。