欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の日本法人であるFCAジャパンは2019年5月9日、小型のクロスオーバー車「Fiat 500X」の部分改良車を発表した(図1、図2)。
同社の新世代エンジンの1.3L直列4気筒ターボエンジンを搭載したのが特徴。エクステリアのデザイン刷新や、装備の向上も施した。
エントリーモデルの「500X」と、装備を充実した上位モデルの「500X Cross」の2タイプを、5月18日から発売する。
エンジンはFCAの現行「ジープ・レネゲード」と同じ(図3)。最高出力は151ps、最大トルクは270N・m。1気筒当たり330ccとなるように燃焼室形状を見直して、燃焼効率を向上した。さらに、バルブを開けるタイミングや時間を油圧で制御する技術「マルチエア」の性能を改良。
これらの改善により、性能や燃費を高めた。従来モデルに比べて最高出力は11ps、最大トルクは20N・m向上。燃費は、従来の1.4Lターボエンジンに比べて約10%向上した。
駆動方式の種類はFF(前部エンジン・前輪駆動)のみ。従来モデルでは4輪駆動(4WD)タイプもあったが、「燃費が悪い」と顧客から不評だったことなどを受け、クロスオーバー車のデザインを優先。駆動方式を1種類に絞った。
変速機は従来と同じ6速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載する。