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なぜNECと組むのか

 今回、NECと組む理由についてTransgene社のエグゼクティブバイスプレジデント・最高科学責任者のEric Quéméneur氏は、「これまで、最先端のAI技術と紹介されて評価しても、(予測する精度が低く)失望する経験をしてきたが、NECには先端的な技術を見せてもらった。予測できる抗原の種類が多い」などと紹介した。

 今回のNECのAIエンジンは、「グラフベース関係性学習」を利用している。NECは、高知大学や山口大学とがんの創薬研究に取り組んでおり、同社が独自に蓄積した実験データを学習させた予測技術が強みだという。

(写真:日経 xTECH)
(左から)Transgene社エグゼクティブバイスプレジデント・最高科学責任者のEric Quéméneur氏とNEC執行役員ビジネスイノベーションユニット担当の藤川修氏

 NECはこれまで約20年間、創薬研究分野で利用するシステムの開発を進めてきた。2016年には、同社のAI技術を活用し、癌ペプチドワクチンを開発するサイトリミック(東京・品川、土肥俊社長)を設立した。同社は、Glypican3(GPC3)由来ペプチドと、熱ショック蛋白質HSP70由来のペプチドを混合したがんワクチンを開発している(関連記事1)。さらにNECは2019年5月に、がん治療の向上を目指す国際コンソーシアム「TESLA」(Tumor neoantigEn SeLection Alliance)に日本企業として初めて参画すると発表している(関連記事2)。