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LGディスプレーは韓国産フッ化ポリイミドをテスト

 韓国の地上波放送局MBCは7月18日のニュースで、韓国大手企業の脱日本化が始まったと報道した。韓国LGディスプレー(LG Display)の場合、フッ化ポリイミドは日本産品を使っていないので影響がないが、フッ化水素には日本産品も使っていた。MBCの報道によると、LGディスプレーは現在、日本産フッ化水素の代替となる韓国産品のテストを特に問題なしという結果で終え、試験生産を目前に控えている。米アップル(Apple)や中国華為技術(ファーウェイ、Huawei Technologies)などの顧客企業にもこの件を告知済みという。韓国サムスンディスプレー(Samsung Display)は韓国産フッ化ポリイミドを確保するため、韓国のSKC社に協力を提案、SKCはサムスンディスプレーに情報を公開したという。

 韓国政府は部品国産化のため企業と懇談会を開き、政府がすべきことや優先順位を話し合っている。韓国政府は、中堅・中小企業から何度も提案されていたものの予算確保が難しいとして後回しにしていた大手企業との共同研究所・テストベッドの設立を急いでいる。

 7月19日、韓国産業通商資源部貿易政策官イ・ホヒョン氏は会見を開き、「(韓国)政府が幾度も明確に説明したにも関わらず、日本側が事実と異なる主張を繰り返しているのは残念」、「明確な事実関係を元に(韓国)政府の立場をもう一度明らかにする」として、経済産業省に2度にわたり局長クラスの協議を提案したがまだ答えがないことや、韓国側は「撤回より強力な要求である原状回復」を要求したこと、「日本の輸出規制強化処置は15年以上ホワイト国と認めていた韓国を非ホワイト国に格下げする非常に重大な事案」であり「両国の経済だけでなくグローバル供給網にも甚大な影響を及ぼすことを憂慮する」といったことを説明した。また、「(日本側が)これ以上根拠なく韓国のキャッチオール規制を貶毁(けなしこき下ろす)しないことを促す」としながら、12日には経済産業省と課長クラスの電子メール情報交換に合意し、韓国側の説明資料を送付したことなどを説明した。「日本側が言及した輸出規制処置の前提条件であり、条件を改善する可能性の前提条件となる韓国の輸出管理と運営に関して、虚心坦懐に議論すべき」なので、韓国側が要請した局長クラス協議に応じてほしいとも述べた。

 前日の7月18日には、文在寅大統領と全党(与野党合わせて5党)の代表が一堂に会し、「日本の輸出規制措置は自由貿易の秩序に背反する不当な経済報復であり、韓日両国の友好的・相互互恵的関係を深刻に毀損する措置」、「日本政府は経済報復措置を即時撤回せよ」、「ホワイトリスト排除などの追加的措置は韓日関係及び東北アジア安保協力を威脅することをはっきり認識し外交的解決を始めるべき」と求める共同発表文を公開した。文大統領と全党の代表が集まったのは16カ月ぶりのことである。常々文大統領を批判している野党も今回は団結して政府の対応を支持し、日本に輸出管理の撤回を求めた。

 7月23~24日にスイス・ジュネーブで開かれる世界貿易機関(WTO)の一般理事会では日本の輸出管理が議題として扱われることになった。韓国政府は日本の韓国向け輸出管理についてWTOの協定違反であるとして提訴する方針である。韓国の対応は米国のメディアにも注目され、日本が韓国を植民地にしたことや徴用工訴訟問題も詳しく報道されるきかっけになっている。