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進化が著しい人工知能(AI)。製造業での活用の可能性について、日経ものづくりの独自調査の結果を紹介する。

製造業での人工知能(AI)の活用に大きな期待が寄せられている。「品質検査」「予防保全」「計画の最適化」など、その用途もさまざまだ。しかし、まだコストが高いのに加えて、活用できる人材の不足や学習データ不足など導入・運用するための準備が整っていない。AIの活用は始まったばかり。判断を機械任せにした際の責任の所在、判断の適正さ、人が考える機会の減少など、導入に対する不安もある。過度な期待をかけるだけでなく、人材育成や現場の不安の払拭など、現場の準備も併せて整える必要がある。

Q1 AIが、製品企画、開発、設計、生産といったものづくりに役立つと思うか

「非常に役立つ」(35.6%)、「ある程度役立つ」(53.6%)と合わせて9割近くが「役立つ」と期待している。大きな期待が寄せられている点は変わらないが、「非常に役立つ」(45.9%)、「ある程度役立つ」(47.6%)だった3年半前の調査(2016年2月号)と比較すると、「非常に役立つ」との回答が減り、「ある程度役立つ」が増えた。過剰な期待は収まりつつあるのかもしれない。

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Q2 AI活用によってものづくりにどんな効果が期待できるか

「機械・設備の予防保全」(51.6%)、「生産性の向上」(50.8%)に対する期待が高く、どちらも半数を超えている。「人が考え出せない最適解が見つかる」(42.4%)、「人が創造的な仕事に専念できる」(40.8%)、「改善点が見つけやすくなる」(40.0%)がそれに続く。

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Q3 職場や会社で実際にAIを活用しているか

「既に活用している」は9.6%にとどまるものの、「導入を計画している」が29.6%に上る。合わせるとおよそ4割は既に活用、もしくはこれから活用しようとしており、「活用していないし導入の予定もない」(37.6%)を上回った。今後の導入拡大が予想される。また、一般にAI導入は概念実証(PoC)止まりのケースも多いとも言われているが、今回の調査では「概念実証(PoC)したが導入しなかった」は3.2%にとどまっている。

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Q4 どんな用途で役立つと期待するか、
実際にどんな用途に活用・導入しようとしているか

どんな用途で役立つと期待するか(想定用途)を全回答者に聞くとともに、Q3で「既に活用している」「導入を計画している」との回答者に実際の用途(実利用)を聞いた。想定、実利用ともに多いのは、「画像による品質検査」「設備の予防保全」である。これらは近年、製造業向けに多数のツールが登場している。一方、「生産計画の最適化」「ロボットによるピッキング・ばら積み」は、想定と実利用にやや差が見られる。期待の割には導入検討が進んでいないようだ。逆に、「生産現場の改善案導出」は、実利用が期待を上回った。

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