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 日本電産が経営計画で掲げる売上高の増加に向け中途採用を強化している。以前は年間1000人超の応募をExcelや手書きの書類で管理していたため、面接官への事前説明や面接結果のヒアリングなどに手間がかかっていた。

 そこで採用管理のクラウドサービスを導入して、応募から内定までの所要日数を平均17日削減した。同業他社よりも平均約1週間早く内定を出せるように改善しただけでなく、担当者の残業時間が半分以下に減る効果もあった。地方在住者の中途採用面接にWeb会議サービスを使うなどして、人事部門の生産性を高めつつ採用を強化している。

年1000人の中途採用応募者、事務作業が負担に

 日本電産は1973年の設立以来、M&A(合併・買収)などで事業規模を拡大し、直近の2019年3月期には売上高が1兆5000億円を超えた。さらに同社は将来の経営計画において、2020年度に売上高2兆円、2030年度に同10兆円を目指すとしている。

 そうした成長を実現させるうえで欠かせないのが人材の強化だ。同社はここ数年、年間100~200人の規模で中途採用している。応募数は年間1000人を超えるといい、書類審査に加えて各部門の担当者や役員などによる複数回の面接を経て内定を出している。

 ネックとなったのが採用にかかる事務作業の手間だった。「当社はまだアナログ文化が残っており、以前は応募者の一覧をExcelシートで管理していた。面接前になると関連書類を面接官にメールで送るだけでなく、直接持っていくこともあった」。日本電産の犬塚忠暁人事企画部長はこう振り返る。

日本電産の犬塚忠暁人事企画部長。2019年7月25日に開催されたビズリーチのイベント「HR SUCCESS SUMMIT 2019」で事例を講演した
日本電産の犬塚忠暁人事企画部長。2019年7月25日に開催されたビズリーチのイベント「HR SUCCESS SUMMIT 2019」で事例を講演した
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 「面接結果を書類に手書きして保存したり、役員が口頭で面接の感想を述べて人事担当者が書き取っていたりもしていた」(犬塚部長)。中途採用チームのリクルーター6人は、こうした社内向けの業務に多くの時間を費やしていた。