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 マツダは2019年8月1日、2019年度第1四半期(2019年4~6月)の連結決算を発表した。その結果を見ると、インセンティブ(販売奨励金)に頼らない営業手法への転換の難しさが浮き彫りになった。

 同日に会見したマツダ常務執行役員の藤本哲也氏は、「2019年度第1四半期は米国や日本、中国で販売が苦戦したが、インセンティブを抑制する新しい営業手法に挑戦しているところだ。正念場と受け止めて、今後も新しい営業手法を継続していく」と強調した(図1)。

藤本哲也氏
図1 マツダ常務執行役員の藤本哲也氏
(撮影:日経Automotive)
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 マツダは2019年5月に発表した中期経営方針で、インセンティブ頼みの営業手法と決別することを決めた。その最大の理由は、収益性の改善とブランド価値の向上である。販売台数を確保するためにインセンティブを増やしすぎると、収益悪化の原因になる。また、値引きしないと売りにくくなり、ブランド価値が下がる(関連記事)。

 一方、同社が“正価販売”と呼ぶインセンティブを抑制する手法に転換すると、転換直後は販売台数を増やすのが難しくなる。実際に2019年度第1四半期の世界販売台数は、前年同期に比べて12.4%減少の35万3000台だった。期初の計画(37万7000台)に比べても6.3%減った。

 地域別に見ると、欧州以外の地域(日本や北米、中国、豪州などのその他地域)で前年実績を割り込んだ。欧州以外の地域では、期初の計画も下回った(図2)。

世界販売台数
図2 2019年度第1四半期の世界販売台数
(出所:マツダ)
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