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 NTTデータは小売り流通業向けに、レジを持たないデジタル店舗の出店サービスを2019年9月2日に始めた。客は自分のスマートフォン(スマホ)で入場ゲートにタッチし、欲しい商品を手に取って退店するだけで決済が完了する。2020年3月までにユーザー企業と実証実験に取り組み、2020年4月以降に消費者向けの実店舗を展開する計画だ。2023年3月までに1000店舗の出店を目指す。

NTTデータが開設した実験用のレジなしデジタル店舗
NTTデータが開設した実験用のレジなしデジタル店舗
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 「海外では米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の『Amazon GO』を筆頭に無人店舗のサービスが始まっているが、国内はまだ実験段階にとどまる。一方で、日本では少子高齢化や長時間労働など様々な社会問題があり、レジなし(無人)店舗への期待が高まっている」。9月2日に開いた記者向け説明会で、登壇したNTTデータの内山尚幸ITサービス・ペイメント事業本部SDDX事業部長は開発の背景をこう説明した。

NTTデータの内山尚幸ITサービス・ペイメント事業本部SDDX事業部長
NTTデータの内山尚幸ITサービス・ペイメント事業本部SDDX事業部長
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3段階で実店舗の運営まで導く

 NTTデータは今回のサービス開始に際して、中国のスタートアップであるクラウドピック(CloudPick)と業務提携した。2017年に設立したベンチャー企業で、内山事業部長によれば、中国国内で既に30店のレジなし店舗を運営しているという。

 NTTデータの新サービスでは、クラウドピックの技術を客の行動追跡や商品の自動精算に活用する。NTTデータが強みとする決済総合プラットフォーム「CAFIS(キャフィス)」との連携も視野に入れる。

 NTTデータが提供するサービスでは、実店舗の出店までを3ステップで進める。第1ステップでは、実験店舗を使って業務オペレーションや顧客体験などのビジネスプランを検討・構築する。次に、ユーザー企業が実際にレジなし店舗を少数出店し、第1ステップで構築したビジネスプランの有効性を検証する。最後に、多店舗展開に向けて、業務設計のコンサルティングやシステムインフラを提供する。

 第1ステップで活用するのが、NTTデータが東京・六本木に構えるデザインスタジオ内に新設した実験店舗である。コンビニエンスストアを模したレイアウトで、食品や飲料、日用品などを陳列する。

 入場時は、スマホアプリに表示されるQRコードをゲートにかざして入店する。支払いを同一にしたい家族や友人と入店する場合は、同じQRコードで都度タッチする。

アプリのQRコードをゲートのセンサーに読み取らせて入場する
アプリのQRコードをゲートのセンサーに読み取らせて入場する
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