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 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が展開する老舗の共通ポイント「Tポイント」が苦戦している。牛丼チェーンの吉野家が既存のTポイントに加えて、楽天のポイントも採用すると発表したのだ。2018年以降、Tポイントの独占が崩れるケースが目立っている。CCCが巻き返しに向けて、どんな手を打つのか。業界関係者は固唾をのんで見守っている。

中核企業がマルチポイントに移行

 2019年8月28日、1本のプレスリリースが共通ポイント業界の話題をさらった。楽天が共通ポイント「楽天スーパーポイント」で吉野家と提携すると発表したのだ。2020年春から国内の牛丼店「吉野家」などで、楽天のポイントをためたり、たまったポイントを代金の支払いに使ったりできるようになる予定だ。

 なぜ楽天・吉野家のニュースが話題になったのか。それは吉野家がTポイントに加盟する中核企業だからだ。吉野家は2016年2月からTポイントを採用していた。単にTポイントを取り入れるだけでなく、CCCと組んで顧客動向をきめ細かく分析し、商品開発や販売促進に生かす方針だった。

 当時、大手牛丼チェーンはどこも共通ポイントを採用しておらず、各共通ポイント陣営は営業攻勢をかけていた。そんななかで、吉野家が選んだのがTポイントだった。

 吉野家だけではない。ファミリーマートは2019年11月から、従来のTポイントに加えて、楽天スーパーポイントとNTTドコモの「dポイント」をためたり、代金支払いに使ったりできるようにする。CCCと蜜月の関係を築いていた吉野家やファミマが「マルチポイント」に踏み出したことで、業界の勢力図が変わり始めている。