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 ホンダと日立製作所は2019年10月30日、傘下の部品メーカーである、ケーヒンとショーワ、日信工業、日立オートモティブシステムズの4社を経営統合すると発表した。日立オートモティブシステムズを最終的な吸収合併存続会社とし、1年後には新会社を設立する予定だ。4社を統合することでスケールメリットを生かし、開発力の向上を目指す。

 4社統合後の新会社の規模は、連結売り上げは1.7兆円で、社員数は7万5000人となる。今後は世界的な巨大部品メーカー「メガサプライヤー」を目指し、ホンダだけではなく、他の自動車メーカーにも幅広く製品を販売していく考えだ。そのために、ホンダの議決権数の比率をあえて33.4%に抑え、顧客となる他の自動車メーカーに配慮した。

 新会社は、ドイツ・ボッシュ(Bosch)、同コンチネンタル(Continental)、デンソー、アイシングループといった大手企業との競争を見据え、事業の再編を急ぐ。

ホンダと日立製作所が傘下の部品メーカー4社統合を発表
ホンダと日立製作所が傘下の部品メーカー4社統合を発表
(撮影:日経Automotive)
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 新会社では、統合した4社のそれぞれの技術を活用する。ケーヒンのパワートレーン事業、ショーワのサスペンション事業およびステアリング事業、日信工業のブレーキシステム事業といった各社が持つ強みと、日立オートモティブシステムズが持つパワートレーンシステムとシャシーシステム、安全システムを組み合わせることで、新たな商品の開発に力を注ぐ方針だ。

 中でも、今後のCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリングサービス、電動化)対応を見据えて、「電動パワートレーン領域」と「シャシー領域」、「自動運転/先進運転支援システム領域」の事業拡大を狙う。統合によって生じる相乗効果として、ホンダと日立製作所は、大きく以下の4点を想定しているという。

[1]経営基盤・技術開発
 エンジニアリングリソースの集結・最適化により、成長が期待される分野での技術開発の加速と経営のスピードアップ、効率化。事業規模拡大、ものづくりにおけるシナジー、グローバル拠点の相互活用による製品やコスト競争力の強化。

[2]電動パワートレーン領域
 ホンダおよびケーヒンの小型一体構造や高効率エネルギーマネジメント技術と、日立オートモティブシステムズの材料技術や生産プロセスの統合による、ドライブユニット開発力の強化。

[3]シャシー領域
 ホンダの人間工学や車両姿勢制御技術、ショーワと日信工業の先進ハード技術、日立オートモティブシステムズのシャシー制御や高度冗長化技術の融合による先進統合シャシー制御システムなど、自動運転時代に求められる信頼性の高いシステム開発。

[4]自動運転/先進運転支援システム領域
 6社の技術の集結による、外界センシング技術や、予測人工知能(AI)技術などの自動運転に関する認識技術を活用した先進システムの実現。