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ファイナンスが鍵に

 カリフォルニア州では、建築物における電力、天然ガスなどのエネルギー消費削減を促すために、「タイトル24」と呼ばれるエネルギー効率(省エネ)基準が導入されている。建物物への省エネ基準は3年ごとに調整・更新され、今回の新築住宅への太陽光発電導入義務は「2019年建築物省エネ基準」に盛り込まれた。

 カリフォルニア・エネルギー委員会(CEC)によると、この太陽光発電導入の義務化を含め他の「2019年基準」に沿った場合、新築住宅1軒にあたり約9500ドルの追加的なコスト負担が生じるという。しかし、導入後の約30年間を通じたエネルギーコスト削減効果は1万9500ドルに達し、これは、月々にすると約80ドルの暖房、冷房、照明などの光熱費削減に匹敵すると試算されている。

 とはいえ、多くの消費者にとって9500ドルもの初期追加コストの負担は重い。太陽光発電設備の導入を含む「2019年基準」遵守にかかるコストはどのように賄われるのだろうか? 

 1つのパターンは、ハウスメーカーが、太陽光発電施工事業者から太陽光パネルなどの設備を購入し、そのコストを住宅価格に含め、銀行などの融資会社は太陽光設備を住宅ローンの一部に組み込んでしまう。もう1つのケースは、住宅オーナーが、太陽光発電施工業者から直接、リースなどのファイナンスサービスも受けられるよう、ハウスメーカーが両者間のファイナンス契約をコーディナートするといったオプションも考えられる。

 シタデル社の ニズキン氏によると、「現在、カリフォルニア州では、新築住宅市場に販売されている太陽光発電設備の大半は、第三者所有スキームでの資金調達を利用している」と言う。

 シタデル社と同じように、屋根施工事業へ太陽光発電施工を含め事業を拡大したカリフォルニア州のピーターセンディーン・ルーフィング・アンド・ソーラー社も住宅市場へ太陽光発電サービスを提供するサンノバ社とパートナーシップを結んだ。

 このパートナーシップを通して、ピーターセンディーン社は、「ゼロダウン(初期投資ゼロ円)」太陽光発電と蓄電池のリースやPPAをハウスメーカーと住宅購入者に提供する予定だ。サンノバ社でCEO(最高経営責任者)を務めるジョン・ベルガー氏は、「このイノベーティブなパートナーシップにより、ハウスメーカーは手頃かつ簡単にカリフォルニア州の新しい太陽光発電施工義務を順守できるようになる」と、語った。