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非競争領域はどこか

 自動運転ではディープラーニング(深層学習)を活用したAI開発を行うが、ここで重要なのが「アルゴリズム、データ、開発ツール、ハードウエア(半導体チップ)の4つ」(谷口氏)だという。このうち、自動車メーカーにとっての競争領域は、「認識や学習などのアルゴリズム、そのためのデータ、学習を効率的に行うための一部の開発ツール」(同氏)とする。

 一方、「SoCやGPU、FPGAなどのハードウエアや、ソフトウエア実装のための各種ツールなどは非競争領域」(同氏)とする。「現状では、こうした非競争領域の開発規模が非常に大きく、コストが掛かっている。そこを半導体メーカーや部品メーカーが個別に開発するのは非効率であり、AVCCを通じてその部分を共通化すれば、業界全体でコストを下げられる」(同氏)という。

黒い実線で囲んだ部分が非競争領域
黒い実線で囲んだ部分が非競争領域
(出所:TRI-AD)
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 AVCCでは非競争領域を対象としたワーキンググループを作り、そこで技術を共通化して個別に開発しないことでムダを省く。すでにワーキンググループをいくつか作り、その中でハードウエアやAPI、アーキテクチャーなどを具体的に議論しているという。ただ、今回は具体的な中身については触れなかった。

 コンソーシアムでは、車載コンピューターに求められる性能などの推奨機能要件を定める。「具体的な実現手段(SoCやGPU、FPGA)は規定しない」(アームの新井氏)。2025年に発売する量産車に間に合うように開発を進める。