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 「医学とデータサイエンスの両方を学んだ人材を輩出したい」(東京医科歯科大学の吉澤靖之学長)――。東京医科歯科大学は、医療分野のデータサイエンス専門家を養成する研究拠点「M&D(メディカル&デンタル)データ科学センター」を2020年4月に設置することを明らかにした。

 M&Dデータ科学センターでは29人の教員が中心となり、医療分野のビッグデータを扱う研究を手掛ける。付属病院が同じ敷地内にあるため解析するデータは豊富にある。大学病院の電子カルテや画像データ、検査数値データを利用しながら統計学的に解析したり、解析手法を開発したりする。他にも東京医科歯科大は、同意を得た上で患者の組織などの生体試料を研究用に集めたバイオバンク「疾患バイオリソースセンター」を保有している。同センターはこれらのデータを解析する研究も視野に入れている。

 さらに2022年4月には「メディカルデータサイエンス学部」(仮称)の設置を目指す。メディカルデータサイエンス学部で募集する学生の人数などは検討中だ。主にM&Dデータ科学センターの教員が中心となって学部生を教育する。

M&Dデータ科学センターのセンター長に就任する宮野悟氏
M&Dデータ科学センターのセンター長に就任する宮野悟氏
(写真:日経 xTECH)
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 M&Dデータ科学センターのセンター長には、現在東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターの宮野悟センター長が就任する。次世代シーケンサーとスーパーコンピューター、AI(人工知能)を利用しながらヒトゲノムを解析する専門家だ。宮野センター長は、「今回の東京医科歯科大の取り組みは、メディカルデータを扱う人材養成の1つのモデルになると考えている」と話す。