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 その他の日本勢としては東京大学や機械学習に強みを持つスタートアップのPrefferd Networks(PFN)、トヨタ自動車、NEC、NTTが上位に食い込んだ。それぞれ本体や関連会社の研究機関などを合算した数字だ。なお、所属機関ごとの論文数はNeurIPS側では発表していない。有志が論文をクロールして集計した結果を、許可を得て紹介している。

人材獲得にソニーや横河電機も参加

 NeurIPS 2019の展示会場には一線級の技術者の獲得に向けて、GAFAやマイクロソフトをはじめとして、バイドゥ(百度)やアリババなど中国の大手テクノロジー各社がブースを構えた。日本からはPFNとソニー、横河電機の3社が出展した。

グーグル系AI開発企業であるディープマインドの展示ブース
グーグル系AI開発企業であるディープマインドの展示ブース
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 ソニーは自社の機械学習や深層学習のテクノロジーを展示し、AIの専門組織「ソニーAI」を立ち上げたのをアピールした。もっともNeurIPSに論文を出していない。ソニーコンピューターサイエンス研究所の北野宏明社長は、「研究者が実ビジネスに取り組んでいるので、今回は論文の投稿は見送った」と説明する。

ソニーの展示ブース
ソニーの展示ブース
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 横河電機は適切な設定を短時間で学習するポンプシステムを展示していた。奈良先端科学技術大学院大学と共同で強化学習を応用して開発したものだ。従来4時間かかっていた最適値の決定が100秒以内で完了できるといい、石油コンビナートなどの利用を想定する。同社もNeurIPSに論文を出していないが、技術展示による顧客やパートナーへの訴求のほか、強化学習の情報収集や人材獲得も目的にしているという。

 グーグルが圧倒的な存在となっているNeurIPSだが、日本企業の存在感も徐々に上がってきた。NeurIPS 2019には日本から、化学、建設、金融、商社などIT企業以外の参加者も見られるようになった。AIの活用領域が広がるにつれて、NeurIPS 2019のような先端学会でも、産業分野に強い日本企業の出番も増えてくるだろう。