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 亡くなったあとの面倒はお任せください――。三井住友信託銀行がITを駆使して「おひとりさま」高齢者の終活サポートに乗り出した。

 三井住友信託銀行は2019年12月17日、死後事務を含めトータルサポートをうたう単身者向け信託商品「おひとりさま信託」の販売を始めた。特徴は資産管理に加え、SMS(ショート・メッセージ・サービス)を使った安否確認や、契約者が亡くなった際の葬儀手配、家財整理など、身の回りのことにワンストップで対応する点だ。デジタル技術を活用し、単身高齢者の不安を解消するサービスを目指す。

「おひとりさま信託」のサービスイメージ
「おひとりさま信託」のサービスイメージ
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 「いままで世の中になかった全く新しいサービスだ」。三井住友信託の谷口佳充人生100年応援部部長はサービスの優位性を強調する。信託銀行が契約者の死後事務まで踏み込んだ商品を設計するのは珍しい。

 おひとりさま信託は、SMSを使った安否確認機能のほか、あらかじめ自らの葬儀や資産など終活に関わる情報を記す「エンディングノート」らで構成する。SMSを送る頻度は週1から年1回まで自由に設定でき、契約者からの応答がない場合は電話などで安否を確認する仕組みだ。

 エンディングノートはデジタルデータとして三井住友信託が管理し、契約者はマイページ上でいつでも更新可能。葬儀のやり方や訃報の連絡をしてほしい知人の一覧、残されたペットの扱いなどを記しておき、三井住友信託に対応を一任できる。財産処分は三井住友信託が担い、死後事務作業は同行が2018年11月に設立した一般社団法人「安心サポート」が請け負う。

 死後事務で特徴的なのが、故人のSNSやデジタルデータなどの「デジタル遺品」の削除を請け負う点だ。あらかじめSNSのアカウント情報(IDやパスワードなど)をエンディングノートに登録してもらい、死後は代理人が削除対応する。

 ただし、「勝手にIDやパスワードを使って本人に成りすましてアカウント削除はできないため、SNSの運営会社に代理人として連絡を取ったうえで削除する」(三井住友信託の品田英一郎人生100年応援部主管)。スマートフォンのデータ削除なども請け負う。

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