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 東急リバブルとジャパンホームシールド(東京・墨田)、Rist(東京・目黒)の3社は、住宅の外壁などにできた亀裂やひび割れといったクラックの画像をAI(人工知能)で診断するシステムを共同開発した。診断の精度は熟練の検査員と同程度。経験値に頼りがちな人手作業の一部をAIに代替することで業務の負荷を軽減し、検査品質の標準化につなげる。2020年夏ごろの実用化を目指す。

 開発したシステムは、中古住宅の購入・売却前などに実施するホームインスペクション(住宅診断)での活用を想定したものだ。まず検査員は現場で確認したクラックをスマートフォンの専用アプリで撮影。撮影データはクラウド上のサーバーに送られ、AIがクラックを自動的に検知して最大幅を解析する仕組みだ。クラックの幅などを基に住宅に及ぼす影響を推測・評価する作業は従来通り、人間となる。

検査員の作業の一部をAI(人工知能)に代替することで業務負荷の軽減を狙う
検査員の作業の一部をAI(人工知能)に代替することで業務負荷の軽減を狙う
(出所:東急リバブル)
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 中古住宅の外壁は経年劣化などで状態がそれぞれ異なり、材質や色調なども様々だ。クラック自体も途中で分岐していたり、部位によって幅に違いがあったりと不規則なものが多い。

 従来は検査員が目視でクラックを確認し、最大幅と推定される位置に定規を当てて計測。撮影した写真や計測値などをまとめて報告書を作成していた。全て人手のため、検査員によって精度にばらつきが生じることが課題だった。

検査員が撮影した画像をAIが解析
検査員が撮影した画像をAIが解析
(出所:東急リバブル)
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 「検査員はこれまで、0.1ミリメートル程度の違いで最大幅をどの位置とするか、何ミリメートルとするかなどを現場で判断する必要があった。今後、この部分をAIで代替できれば精度の標準化が図れる。今回のシステムを活用することで、経験値に関わらず熟練の検査員と遜色のない計測・診断が可能となる」。住宅診断などで実績のあるジャパンホームシールドの田生裕典・建物検査事業部長はこう話す。