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 日立オートモティブシステムズは2019年12月25日、遠方と近距離の両方の障害物検知に対応したステレオカメラを開発したと発表した。同カメラを自動ブレーキ用のセンサーに使うと、交差点の右左折時における車両や自転車、歩行者に対応できる。

 日立オートモティブのステレオカメラは現在、SUBARU(スバル)やスズキの先進運転支援システム(ADAS)用センサーに採用されている。例えば、スバルの「アイサイト」で使うカメラは、基線長(左右のレンズ間距離)が350mm、検知距離が約100m、水平視野角が50度程度である(図1)。

ステレオカメラ
図1 現行「アイサイト」のステレオカメラ
(出所:スバル)
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 水平視野角が50度程度のカメラでは、自動ブレーキを交差点の右左折に対応させるのは難しく、カメラの広角化が必要になる。

 ただ、ステレオカメラの場合、レンズを広角化して水平視野角を広げると、検知距離が短くなる。検知距離を短くしないために、カメラのCMOSセンサーの画素数を増やすと、コストが増えるという課題があった。

 日立オートモティブが開発した新型ステレオカメラは、CMOSセンサーの画素数を増やすことなく、遠方検知と広角化を実現したのが特徴である。検知範囲によってステレオカメラと単眼カメラの機能を使い分けるようにした。撮影した映像の中央部の検知ではステレオカメラ、周辺部の検知では単眼カメラとして機能させる。

 高速道路におけるACC(先行車追従)や、車両前方の先行車や歩行者を対象にした自動ブレーキの場合は、水平視野角が広くなくても対応できる。そのため、通常のステレオカメラとして使う。左右のカメラによる立体視によって、撮影した映像内の中央部の対象物を検知する(図2)。

図2 従来方式と新方式の違い
図2 従来方式と新方式の違い
(出所:日立オートモティブ)
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