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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と竹中工務店、中央大学の3者が、地下の掘削工事で生じる土砂を地上に自動搬送するロボットの開発に取り組んでいる。ICT(情報通信技術)重機や自動運転車と組み合わせて掘削工事全体を自動化できれば、最大で従来の約3倍まで生産性を高める効果が見込める。既に試作機を完成させており、2020年6月末までに試作機を用いた実験を実施し、早期現場導入を目指す。

 ユニークなのがロボットの動きのモチーフだ。2種類の筋肉の動きによって収縮と弛緩を繰り返す「腸のぜん動運動」を、人工筋肉とゴムチューブを組み合わせたポンプで機械的に模倣した。3者によると流動性の低い土砂の搬送に適用できるぜん動ポンプの開発は、世界初という。

腸のぜん動運動のイメージ
腸のぜん動運動のイメージ
(出所:新エネルギー・産業技術総合開発機構・竹中工務店・中央大学)
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 掘削工事は一般に3つの作業で構成する。「地下部での掘削」「地下から地上への土砂の揚重」「処分場への土砂運搬」である。土砂搬送ロボットはこのうち、2番目を担う。

 「地下での掘削は、ICT重機によって操作の無人化が進みつつある。自動運転で運搬も無人化できる可能性が見えてきた。これらの前後作業との連動を加味して開発を進めている」。竹中工務店の上田昌弘東京本店技術部計画1グループ課長は、こう説明する。

 従来、大深度の掘削工事では、大型重機を用いて土砂を揚重する。このとき、大型重機の重量を支えるために強固な作業台が必要になる。土砂搬送ロボを使えば作業台が要らないので、作業台構築に関わる仮設設備や工期、コストを削減できる。

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