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 欧米FCA(Fiat Chrysler Automobiles)は、フランス・グループPSA(Groupe PSA)と経営統合することで合意した。今後の影響について、FCA日本法人社長のポンタス・へグストロム(Pontus Haggstrom)氏が2020年1月14日の新春会見でコメントした。

FCAジャパン社長のポンタス・へグストロム氏
FCAジャパン社長のポンタス・へグストロム氏
(撮影:日経Automotive)
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 「経営統合は欧州連合(EU)当局の承認を待ってからになる。このプロセスに最大1年かかるため、2020年はFCAは通常通りのビジネスを展開することになるだろう。FCAもPSAも日本での販売が好調に推移しており、統合は喜ばしいことだ」(同氏)。

 統合によるシナジー効果については、「開発や調達、生産面で規模のメリットを生かせる」(同氏)と述べた。「統合によって大型プラットフォームの数を絞れるほか、両社が個別に電動車を開発するムダを省ける」(同氏)。一方で、顧客から見たFCAはこれまでと変わらないようにしたいとも述べた。

 統合により世界販売台数は約870万台(世界第4位)、売上高は1700億ユーロ(120円/ユーロ換算で20兆4000億円)に達する見通し(いずれも2018年実績ベース)。統合によるシナジー効果は、年間約37億ユーロ(4440億円)を見込む(リリース)。

日本での好調、ジープが支える

 日本での販売台数は2019年に前年比9.9%増の2万4666台となり、4年連続で過去最高を更新した。もともとは2万5000台を目標にしていたが、消費増税の影響などから未達だった。2020年には2万5000台を超えたいとする。

日本での販売は4年連続で過去最高
日本での販売は4年連続で過去最高
(出所:FCAジャパン)
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 好調の主な要因はジープ(Jeep)ブランドの販売増にある。ジープの日本での販売台数は2019年に前年比16.3%増の1万3360台だった。FCAジャパン全体の約54%を占める。ジープの中では10月に新型車を投入した「ラングラー」が好調で、2019年に4873台を販売した。エントリーモデルの「レネゲード」も人気だった。

ジープの販売がFCAジャパンを支える
ジープの販売がFCAジャパンを支える
(出所:FCAジャパン)
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 輸入車の販売ランキングでは、ジープの「グランドチェロキー」が大型SUV(多目的スポーツ車)の首位に立った。「いわゆる“アメ車”が日本で最も人気になると誰が想像できただろうか」(へグストロム社長)。

グランドチェロキーが首位に
グランドチェロキーが首位に
(出所:FCAジャパン)
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 ジープは若いファミリー層に人気がある。業界の平均年齢が2011年の48歳から2018年に53歳と高齢化しているのに対し、ジープユーザーは39歳のままだという。また、ジープはもともと軍用に開発されたことから、「本物のSUVを求めるユーザーに評価されている」(同氏)。車両が長持ちすることから、「残存価値も高い」(同氏)とする。

ジープユーザーの平均年齢は39歳
ジープユーザーの平均年齢は39歳
(出所:FCAジャパン)
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