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 「アクセンチュア(Accenture)のセキュリティー事業はグローバルで急速に伸びている。サービスの提供能力と質を高めていく必要があった」。アクセンチュア日本法人の市川博久執行役員セキュリティコンサルティング本部統括本部長は2020年初に米本社が発表した買収の狙いをこう語る。

アクセンチュアの市川博久執行役員セキュリティコンサルティング本部統括本部長
アクセンチュアの市川博久執行役員セキュリティコンサルティング本部統括本部長

 米アクセンチュアは2020年1月7日(米国時間)、米半導体大手のブロードコム(Broadcom)から米シマンテック(Symantec)のサイバー・セキュリティー・サービス(CSS)事業を買収すると発表した。同事業では、企業に対してサイバー攻撃の監視やインシデント対応などのサービスを提供している。買収金額は非公開で、買収手続きは2020年3月に完了する見通しだ。冒頭の市川執行役員のコメントはこの買収を受けてのものである。

 アクセンチュアの買収発表に遡ること2カ月、ブロードコムは2019年11月に107億ドル(約1兆1790億円)を投じて、シマンテックの法人向け事業を買収した。法人向け事業は複数あり、CSS事業のほか、法人向けセキュリティー対策ソフト事業やそのサポートサービス事業などがある。

 ブロードコムの買収に伴い、シマンテックは個人向け事業に特化することになり、社名をノートンライフロック(NortonLifeLock)に変更した。現在の「シマンテック」とは、ブロードコムのセキュリティー事業のブランド名である。

シマンテックに関する買収関係
シマンテックに関する買収関係
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 シマンテックのCSS事業にはセキュリティーの専門家など300人以上が従事しており、アクセンチュアはこの人材をセキュリティー部門に受け入れる。具体的には、日本を含む世界6カ国に旧シマンテックが設置していたインシデントの監視・分析拠点「SOC(セキュリティー・オペレーション・センター)」の人員をアクセンチュアのSOCに迎える。アクセンチュアは日本を含む世界5カ国に「サイバーフュージョンセンター」と呼ぶSOCを持っている。

 「セキュリティー人材の確保は困難になる一方なので、今回の買収で増員できるメリットは大きい」と市川執行役員は言う。ただし日本のサイバーフュージョンセンターの人数は非公開だ。

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