全1467文字
PR

 国立成育医療研究センターと健康管理アプリ開発のエムティーアイはこのほど、女性の月経周期に関するビッグデータ解析の成果を発表した。同研究は、エムティーアイがサービスを提供している女性向け健康管理アプリの「ルナルナ」に登録された情報を基に、日本人女性の月経周期の特徴を分析するというもの。同研究で得られた知見は、将来的には婦人科領域などにおける診察や治療への応用が期待される。

共同研究で用いたアプリ「ルナルナ」
共同研究で用いたアプリ「ルナルナ」
(出所:エムティーアイ)
[画像のクリックで拡大表示]

 国内では、日本産科婦人科学会が女性の正常月経周期を25日から38日と定義している。国立成育医療研究センター研究所基礎内分泌研究室の鳴海覚志室長は、「正常月経周期の基準は50年以上も前の調査報告のデータに基づいている。月経周期は、女性の健康に影響する極めて重要な因子であるため、現行の基準が、環境や人々のライフスタイルが変わった現代でも妥当なのか検証したかった」と語った。

 そこで鳴海室長らは、エムティーアイが提供する女性向け健康管理アプリの「ルナルナ」に蓄積されたビッグデータに着目した。「ルナルナ」は2000年から始まったサービス。ユーザーがアプリに月経開始日などを入力することで、次回以降の月経開始日や排卵日を予測するなど、女性の体調管理や妊活のサポートをする。


 エムティーアイのルナルナ事業部で事業部長を務める日根麻綾執行役員は、「会員数は非公開だが、『ルナルナ』のアプリダウンロード数は2019年7月時点で、1400万程度」と説明しており、日本が保有するビッグデータ基盤の1つともいえるだろう。

 鳴海室長らは、2016年から2017年の間に「ルナルナ」アプリに、月経開始日を10回以上入力しており、生年月日(年齢)と居住地を登録している32万人のデータを基に、年代や居住地、季節が月経周期に与える影響を検証した。鳴海室長は、「約600万周期のデータを解析に組み入れた。月経周期のデータ解析では、自分が知る限り世界一のデータ数だろう」と胸を張った。

この記事は有料会員限定です

日経クロステック有料会員になると…

専門雑誌8誌の記事が読み放題
注目テーマのデジタルムックが読める
雑誌PDFを月100pダウンロード

日経電子版セット今なら2カ月無料