全1435文字
PR

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。2020年2月に入って中国本土での死者数は360人を超え、2002年から2003年に流行したSARSによる中国本土の死者数を上回った。

 こうした中、中国に拠点を持つ日本国内のITベンダーは新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、様々な措置をとり始めた。

中国に拠点を持つ主要ITベンダーの新型コロナウイルス対策
企業名中国湖北省での対応その他中国拠点での対応
トランスコスモス ・武漢市に600席規模のコールセンター、駐在員はいない
・最小限の人員で縮退営業中
・上海市など20都市に展開し従業員数は計約7000人
・日本人駐在員については家族の帰国を推奨
・現地従業員は在宅勤務の拡大などを推進
インテック ・武漢市にソフトウエア開発拠点
・2人の駐在員は日本政府チャーター機で帰国
・74人の現地従業員は2020年2月13日まで自宅待機
・上海市に関係拠点があるが、駐在員はいない
富士通 ・IT関連事業の拠点はない ・上海市、北京市など本土10都市と香港、台北に拠点がある
・中国のITサービス会社「富士通(中国)信息系統公司(FCH)」全体で従業員数約420人、駐在員は20人程度
・FCHでは、2020年2月3~7日を在宅勤務にした
NTTデータ ・IT関連事業の拠点はない ・無錫市、上海市、瀋陽市などに主要拠点
・当局からの指示に従い、春節休暇を延長
・従業員の健康状況・動向の把握、注意喚起、対策指示の徹底など
・在宅勤務でも対応可能な業務については、在宅勤務を推奨
・出張・イベントの自粛
NEC ・IT関連事業の拠点はない ・蘇州市にある通信機器製造のNECプラットフォームズの工場など
・当局からの指示に従い、蘇州市の他、上海市、広州市などの拠点は2020年2月9日まで休業
・その他の拠点でも2月4日まで会社特別休日とし、7日まで在宅勤務を認める
日立製作所 ・日々状況が変化しているため、現時点では回答を差し控える
野村総合研究所 ・日々状況が変化しているため、現時点では回答を差し控える
(出所:日経クロステック調べ、回答時期は2020年1月31日~2月3日)

トランスコスモスは縮退営業

 トランスコスモスは中国の20都市でコールセンターやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)などの拠点を展開しており、中国での従業員数は約7000人だ。2020年2月3日時点では「幸いにも、中国で働く従業員に感染者が出たとの情報はない。だが日々状況が変化しており、対策を急いでいる」(広報)という。

トランスコスモス武漢センターが入居するビル(右)
トランスコスモス武漢センターが入居するビル(右)
(出所:トランスコスモス)

 同社は湖北省武漢市で、600席規模のコールセンターを2018年7月から運営している。日本人駐在員はいない。センター自体は武漢市での新型コロナウイルスの感染拡大が明らかになってからも稼働を続けているが、「春節休暇のため、電話業務量はかなり少ない。なるべく中国の他拠点に電話業務を振り分けるようにして、武漢センターは最小限の人員で運営している」(広報)。

 上海市などにいる日本人駐在員については、家族の帰国を推奨している。現地従業員についても、在宅勤務を拡大できるよう準備を急いでいるという。また、日本から中国への出張も原則禁止とした。

インテックはチャーター機で駐在員帰国

 インテックは2003年に武漢市に設立したインテック武漢で、ソフトウエア開発を手掛ける。総経理(社長に相当)を含む日本人駐在員2人は、2020年1月29日朝羽田空港に到着した日本政府チャーター機で帰国した。

 インテック武漢には現地従業員が74人いる。1月23日から春節休暇に入っている。2月3日時点で「当局からの指導があり、2月13日までの休業を決めた。毎日状況を確認している。現時点で現地従業員に感染者はいない」(広報)という。

この記事は有料会員限定です

日経クロステック有料会員になると…

専門雑誌8誌の記事が読み放題
注目テーマのデジタルムックが読める
雑誌PDFを月100pダウンロード

日経電子版セット今なら2カ月無料