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 NTTとKDDI、ソフトバンクの通信大手3社の2019年4~12月期決算(国際会計基準)が2020年2月7日までに出そろった。2社が増益、1社が減益と明暗分かれる結果となった。

 3社のうちKDDIとソフトバンクの2社は増収増益を達成した。2社ともに通信事業が堅調に推移したことに加え、決済や金融、EC(電子商取引)などの新規事業が業績をけん引した。KDDIは金融やECなどで構成するライフデザイン領域の営業利益が280億円増の1360億円で増益幅が最も大きい。ソフトバンクも格安携帯のサブブランドである「Y!mobile」の契約者増やヤフーにおけるECの伸びが増益に貢献した。

 一方、NTTは増収減益だった。携帯電話子会社のNTTドコモが10%以上の減益になったからだ。ただこの減益は「予定通り」だとしている。

通信大手3社グループの2019年4~12月決算(▲はマイナス)
NTTとNTTドコモの売り上げに関する決算開示は営業収益を用いている
企業名売上高(前年同期比)営業利益(前年同期比)
NTT8兆8626億円(0.8%)1兆4504億円(△5.0%)
(うちNTTドコモ)3兆5160億円(△3.8%)7878億円(△12.7%)
KDDI3兆9025億円(3.5%)8438億円(2.6%)
ソフトバンク3兆6179億円(4.7%)7951億円(9.0%)

NTTドコモの減収減益は新料金の影響

 同期におけるNTTドコモの営業収益は3.8%減の3兆5160億円、営業利益は12.7%減の7878億円だった。ただしNTTドコモの吉沢和弘社長は「年間の業績見通しの達成に向け順調に推移している」と、予定通りであることを強調した。2019年6月から販売する新しい料金プランの影響で、あらかじめ織り込み済みだからだ。

 NTTドコモが現在主力で販売する料金プラン「ギガホ」「ギガライト」は同社従来比で最大4割安いとしており、加入者が新プランに移行すると同社の通信サービス収入が減少する。2019年12月末時点で2プラン合計の契約者数は1114万件を突破し、4~12月期の通信サービス収入減少は前年同期比で688億円に達した。KDDIとソフトバンクは2018年度までに同等の料金プランを提供していたため、加入者の料金プラン移行の悪影響は小さかった。