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 パナソニックがITを駆使したスポーツ関連ビジネスの「スポーツテック」強化を急いでいる。これまでの主力だった競技場設備の販売に加え、データを活用したデジタルマーケティングなどの「サービス型事業」や映像制作などの「コンテンツ型事業」、さらにはスポーツ施設の事業運営など「運営型事業」にも幅を広げようとしている。背景には東京オリンピック・パラリンピック終了後の2021年度以降、同社を待ち受ける状況を回避しなければとの切実な事情がある。

「第3回スポーツビジネス産業展」のパナソニックのブース
「第3回スポーツビジネス産業展」のパナソニックのブース
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 千葉市の幕張メッセで2020年2月5~7日に開催された「第3回スポーツビジネス産業展」。パナソニックのブースには競技場向けの音響や照明、空調、防犯・防災設備といった、同社のスポーツ関連ビジネスでこれまで主力だった競技場設備の製品群はほとんど展示されていなかった。代わりにブースの中心で大々的に紹介していたのが、同社が力を入れつつあるスポーツ関連のデジタルマーケティングのサービス群だ。

パナソニックのスポーツ関連ビジネスの概要。スタジアム設備などの物販から、デジタルマーケティングや運営事業などへのポートフォリオ分散を図ろうとしている
パナソニックのスポーツ関連ビジネスの概要。スタジアム設備などの物販から、デジタルマーケティングや運営事業などへのポートフォリオ分散を図ろうとしている
(出所:パナソニック)
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 例えばパナソニック インフォメーションシステムズ(パナソニックIS)は、パナソニックが筆頭株主を務めるサッカーJ1のガンバ大阪が試験導入したエリアマーケティングの取り組みを展示した。

 ガンバ大阪の主催試合への集客を狙い、チラシを配布するポスティングの投資対効果を高める。具体的には「総務省の家計調査には自治体ごとのスポーツ関連の消費額に関する統計データが含まれている。これに各自治体の世帯数を掛け合わせて、潜在市場が大きい自治体の優先度を上げている」(説明員)。

 さらに各地域の駅から競技場の最寄り駅までの鉄道乗り換え回数、各地域の駅からポスティング候補地の街区までの距離、各地域の人口に占める既存のサポーター会員数比率などを踏まえてポスティング対象を選定した。その結果、1564人の集客と847人の新規サポーター会員獲得につながったという。

ガンバ大阪の主催試合におけるエリアマーケティングの実証実験のサンプルデータ。家計調査のデータや交通データなどを基に、チラシをポスティングする地域を選んだ
ガンバ大阪の主催試合におけるエリアマーケティングの実証実験のサンプルデータ。家計調査のデータや交通データなどを基に、チラシをポスティングする地域を選んだ
(出所:パナソニック インフォメーションシステムズ)
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