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 「業績悪化の責任は私にある。配当の見送りについては、非常に重く受け止めている。遅くとも2020年5月には、収益改善に向けた新たな事業構造改革を明らかにする。もう少し時間をいただきたい」──。

 日産自動車社長兼CEO(最高経営責任者)の内田誠氏は、2020年2月18日に横浜市内で開いた臨時株主総会で、株主に謝罪すると共に、業績回復に全力を挙げる決意を示した(図1)。

内田誠氏
図1 日産自動車社長兼CEOの内田誠氏
(出所:日産自動車)
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 業績が急激に悪化している日産は、2019年度下期(2019年10月~2020年3月)の配当を無配とした。1株当たりの年間配当は同上期の10円だけとなり、前年度に比べて47円も減る。現時点の株価も、ピーク時の約1/2の500円以下に落ち込んでいる。

 これに対して総会に出席した株主からは、「減配するのであれば、役員報酬も削減すべき」との意見が出た。これに対して内田氏は、「配当の見送りは大変申し訳ない。少しでも早く配当を復活できるようにする。役員報酬の件も含めて5月に報告する」と述べた。

 総会では、長引く経営体制の混乱に関する批判もあった。2019年12月1日付で副COO(最高執行責任者)に就任した関潤氏は、就任から1カ月も経たないうちに退社し、日本電産に社長含みで移籍した。

 株主からは、「なぜ1カ月もしないうちに関氏は辞任したのか。社長と意見の対立があったのか。理由を教えてほしい」という質問があった。

 内田氏は、「関氏との間に考え方の相違はなかった。(関氏が中心になって作成した)現在の構造改革計画は実行段階に移っており、予定通りに進んでいる」と述べるにとどめ、辞任の理由には触れなかった。

 海外に逃亡した元会長のカルロス・ゴーン氏については株主から、「もっと厳しく対応すべき」との指摘があった。内田氏は、「既に、不正行為に対する損害賠償請求を行った。今後も毅然と対応していく」と強調した。